国際結婚

【オーストラリア】リレーションシップ・レジストレーション申請方法

突然ですが、Relationship Registration(リレーションシップ・レジストレーション)

という名前を聞いたことがありますか?この記事を読まれてるあなたは、きっとパートナービザ申請を考えているはず。

でも状況によっては、この書類がないとパートナービザ申請する事すら出来ないこともあるってご存知でしたか?

 

私が申請したパートナービザ、subclass 820を申請するには、『12か月以上の同居』がほぼ必須の条件になります。

でも私のように、1年のみのワーホリビザで渡豪したりすると、どんなに早くパートナーを見つけたとしてもこの12か月ルールを達成することが出来ません。

『12か月以上の同居をしていること』が申請者の条件の1つですので、

これが達成出来ないと、そもそも申請する資格がないということになるのです。

 

しかしそんな方の味方が、この

リレーションシップ・レジストレーション。

 

この書類があったことで、12か月以下の同居しかしてない私でも、なんとかパートナービザ申請までこぎつけました。

この記事では、初めて聞く方でも分かるよう、

NSWのリレーションシップ・レジストレーションについて詳しくご説明していきます。

Relationship Registration(リレーションシップ・レジストレーション)とは

リレーションシップ・レジストレーションとは、

結婚や出産、死亡届など、人生における家族関係を、NSW州に申請できる制度のうちの1つです。

 

感覚的には、日本の役所みたいな役割を果たしてくれますが、

日本と違い、結婚していないカップルでも2人の関係を登録できるのがこのリレーションシップ・レジストレーションの特徴です。

単なる彼氏、彼女の関係か、事実婚か、婚約済みなのか、など、詳しいステータスを州政府に登録できます。

同性であっても問題なく、2人の関係を申請できますよ。

 

カップルのうちの1人がNSWに住んでいれば申請でき、申請条件も比較的単純なので、我々外国人でも、気軽に登録しておけます。

 

そしてこの、

『州政府に認められている関係』という状態が、パートナービザ申請、

とりわけ『12か月以上の同居生活』を達成できない方にとっては死ぬほど大事

なので、手間はかかりますが、必ず登録しておきましょう。

 

2人の関係を申請するための条件

このリレーションシップ・レジストレーションに申請できるのは、

以下に該当する者のみです。

  1. one of you lives in NSW:2人のうちどちらかはNSWに住んでいる
  2. you’re both over 18 years of age:2人とも18歳以上
  3. you’re not married to each other or anyone else:2人とも、互いを含む誰とも結婚していない
  4. you’re not in a registered relationship in another state or territory in Australia:オーストラリア国内のどの州でも2人の関係を登録していない
  5. you’re not in a relationship as a couple with another person:2人とも他の人と関係を持っていない(浮気とかしてないかってことですよね)
  6. you’re not related by family:家族ではない

参考:https://www.service.nsw.gov.au/

色々書いてありますが、

  • 成人しているよね
  • カップル関係を複数人と登録することは出来ないよ
  • 親族同士も無理だからね
  • ほかの州でも同じように申請してないよね
  • 浮気してたらダメだよ

といった感じのことが書かれています。

あなたが上の条件を満たしているか確認できたら、早速、必要書類を準備し始めましょう。

 

どんな書類を揃えれば申請できる?

必要な書類は、すべて、ネットで確認できますが、

簡単にまとめると、この5つになります。

  1. ID(計3つ。パートナーの分を入れると全部で6つ)
  2. NSWに住んでいる人は、最低でも1つ、その住所を証明するもの
  3. Partner ONEドキュメント
  4. Partner TWOドキュメント
  5. Payment detailsドキュメント

…何のことや、と思いますよね。

①~⑤すべての書類に関して、詳しいことは、すべてネットからダウンロードできます。

手元にこの書類たちがあった方が、これからご説明することもより分かりやすくなると思うので、ぜひ早めにダウンロードしておきましょう。

では、種類のダウンロード方法から順を追って解説していきます。

 

必要書類のダウンロード方法

まずは、必要書類をダウンロードしましょう。

こちらのサイトから、How to apply』という項目をクリックします。

https://www.service.nsw.gov.au/transaction/apply-register-relationship-nsw

 

するとApplication to register a relationship – PDF』と書かれたリンクが出てくるので、

クリックし、書類をダウンロードしましょう。

 

PDFをダウンロードすると、11ページ分のドキュメントが現れます。

そこの3ページ目に、先ほどご紹介した5つの必要書類がすべて書かれているのですが…

これがまた非常に分かりづらい。

 

ので、まずは、リレーションシップ・レジストレーション申請のために必要な書類の1つめ、『ID』から解説していきます。^^

 

身分を証明するためのID

リレーションシップ・レジストレーションを申請するのに必要なIDとして、

NSWはカテゴリー1、2、3から1つずつ、計3つのIDを用意しろと言っています。

先ほどの政府サイトからダウンロードしたPDFにも、同じように書かれているはずです。

ここで、Category1から4までを見つけることが出来ますよね。

オーストラリア政府が言うように、『カテゴリー1、2、3』から、あなたが用意できそうなものを探してみましょう。

おそらく多くの方は、

カテゴリー2から、『日本のパスポート』

カテゴリー3から、『クレジットカード』

を選択するでしょう。しかし、カテゴリー1を見てみると、我々外国人には用意できないものばかり。

カテゴリー1からIDを用意できない人のために、NSWはこのように付け加えています。

カテゴリー1から用意できない場合は、カテゴリー2から1つ、カテゴリー3から2つのIDを用意せよ

このように、カテゴリー1から用意できない分のIDは、カテゴリー3から補填することが出来るんです。

 

カテゴリー3をもう一度見てみると、

クレジットカードのほかにすぐに用意できそうなものは、『オーストラリアの学生証』のみですが、

それすらも持っていなかった私は、カテゴリー3の一番最後、Overseas birth certificate』を用意しました。

これは、『出生証明書』のことで、日本領事館で申請することが出来ます。

 

NSWに住んでいることを証明するもの

続いては、『NSWに住んでいることを証明するもの』に関してです。

これは、公共料金のインボイスや、家を借りた時の契約書などのこと。

私の場合は、

  • 『公共料金のインボイス』
  • 『家の契約書』

この2つを持って申請に行きました。

 

そして、最も重要な点は、ここ。

これらの書類は、すべてオリジナルのものである必要がある、ということです。

コピーではだめ、ということですので、必ず、オリジナルの書類を持っていくようにしましょう。

 

必要書類3つ『Partner ONE』『Partner TWO』『Payment details』ドキュメント

必要書類のうちの3つ分、

  • 「Partner ONE」
  • 「Partner TWO」
  • 「Payment details」

は、PDFドキュメントの5ページから9ページを埋めることで、用意することができます。

名前やパスポートナンバーを書くだけの比較的簡単な書類ですが、

以下注意点をお読みの上ご記入ください。

「Partner ONE」「Partner TWO」を記入していくと、Signature(サイン)を書く部分が現れます。

このサインは、Authorised Witnessと呼ばれる方たちの前で書く必要がありますので、空欄のままにしておきましょう。

 

『Authorised Witness』とは、書類を偽りのないものだと確認してくれる方のことです。

この方々の『確認しましたよ』というサインがあって、初めてその書類が正式なものになります。

私はAuthorised Witnessのうちの1人、JP(Justices of the Peace)と呼ばれる方の前でサインし、確認のサインをいただきました。

彼らは、市営の図書館やショッピングセンターに決まった時間に来てくれるので、

以下のサイトを使って探しましょう。

特別な持ち物などはありませんが、身分証明は必須です。

料金はかかりませんので、必要書類と、パスポートさえ持って行っておけばサインを貰えますよ。>>http://www.jp.nsw.gov.au/

 

申請方法は2種類『対面』か『郵送』

リレーションシップ・レジストレーションの申請方法は、郵送か、もしくは対面式(実際に役所に出向く)のどちらかです。

結婚や出産に関してはオンラインでも申請できるようですが、Relationshipに関しては郵送か対面のどちらかのみの。

以下、各方法についてお教えします。

 

方法(1)郵送

https://www.service.nsw.gov.au/transaction/apply-register-relationship-nsw

郵送の場合は、上のサイトの「How to apply」と書かれているところを開くと郵送先が書かれています。

必要書類をすべてそこ宛てに送ればいいだけです。

お近くにアクセスできそうなサービスセンターがない場合などには特に便利ですよね。

 

郵送の場合は、用意したIDなど、全ての書類のコピー(郵送の場合はコピーでOK)にAuthorised Witnessのサインを求められます。

その書類が、全て本物のIDからコピーされたものだと証明するためです。

お忘れにならないようご注意ください。

 

方法(2)対面

私はこちらを選択しました。

理由は、郵送だと書類が届くまでに2,3日プラスでかかってしまい、その分手続きが遅くなるからです。

万が一間違いがあった時に、書類が送り返され、記入し直しまた送り返す、というのに時間を食いたくありませんでした。

 

理由はともあれ、リレーションシップ・レジストレーションの申請場所は

『NSW Service Centre』

比較的あちこちにある役所ですので、アクセスには困らないと思います。

 

しかし、訪れる前に予約が必要ですので、忘れずにしていきましょう。

以下のサイトへ行き、至る所にある『Book an appointment』という赤いバナーをクリックします。

すると、お近くのサービスセンターをチェックでき、そのまま予約をすることが可能です。

https://www.service.nsw.gov.au/transaction/apply-register-relationship-nsw

 

予約をすると予約番号を受け取ることが出来るので、

ご希望の時間に、その番号をもってサービスセンターへ出向きましょう。

現地へ着いたら必要書類を渡し、いくつかの質問に答えれば申請完了です!

 

私がされた、質問の内容とは:

  • 結婚してないですよね?
  • この書類にウソはありませんよね?
  • お2人ともこの申請には納得されてますよね?

などでした。確かに申請自体が強制的だったら問題ですもんね。

全体の所要時間10分ほど。予約制なので待ち時間も5分もないくらいでした。

 

リレーションシップ・レジストレーション申請費用と支払い方法

申請費用

まずは申請費用ですが、

2018年6月時点で212ドル

これには、申請が完了した時に発行されるリレーションシップ・レジストレーション証明書がすでに付いている値段です。

『無事に申請が受諾されました、これから審査に入ります』という書類も必要な場合は、

プラス39ドルで付けることも可能です。

『リレーションシップ・レジストレーション審査中』であることを証明する必要がある場合には、こちらも利用するといいでしょう。

 

支払い方法

郵送の場合の支払い方法は、クレジット番号などを書いた紙(PDFドキュメントに付いてます)を記入して、

他の書類と一緒に郵送すればOKです。

 

対面の場合は、NSWサービスセンター窓口で、リレーションシップ・レジストレーション申請と同時に支払います。

クレジットカードやデビットカード、キャッシュも利用可能なのがありがたいです。

『書類を提出するのと同時』ですので、どこどこで払って領収書持ってこい、とか、そういう面倒なことはいりません。笑

 

リレーションシップ・レジストレーション申請し終わったら

さて!苦労の末の申請を終えたらあとは待つだけです!

28日間は出した申請を取り消すための期間としておかれるらしく、その間に申請が通ることはありません。

28日経ち、その後申請が承認されれば紙1枚の証明書が送られてきます

 

特に何かをする必要もなく、私の場合は28日+2週間くらい経った頃、勝手に送られてきました。

広告に混ざって捨ててしまいそうになるくらいペラペラの封筒で届きましたので、

証明書が届くころになったらポストは注意して見るようにしてください。

この、ペラペラの封筒に入っている紙1枚が、『12か月の同居』を達成できない方のパートナービザ申請には

超、重要な書類ですので、絶対に、ほかの広告と一緒に捨てないでくださいね。

 

おわりに

リレーションシップ・レジストレーションにかんして詳しく解説いたしましたが、少し、理解は深められましたでしょうか。

私がこのリレーションシップ・レジストレーションを知ったのはパートナービザを申請しようと、色々情報を探していた時です。

全く知らない制度に関することを読み続け理解するのは、英文の本を読むのとはまた違った感覚で本当に疲れました。

この記事が誰か1人でも困っている方の参考になったら嬉しく思います。

 

日本でもイラァっとする役所のややこしさは、どこの国に行っても同じのようです。

気長にゆっくり、こころに余裕を持って、申請準備を始めましょう。